年末になると門松を作るのが楽しみでした。門松が玄関にそろうと正月気分が最高潮になるのです。門松は大小ありましたが小学時代からよく作りました。
手頃な竹、松の葉枝、笹、南天(難を転ずるの語呂合わせ)などを適当な量切ってきます。そして、バケツや桶などの容器に土を入れて飾るだけですが、神社やお店などに飾ってある立派な門松を参考にしてそれなりに格好(?)よく作ります。
三本の竹を斜めにスパッと切ったのを中央に立ててありますが、あれはどうやって切ったのだろうか不思議でした。
チャンバラ映画で竹林での斬り合いがあると大きな竹をスパッと切ったりしますので、門松もよく切れる鉈(なた)などを使って一発で切るのかと思いました。
しかしあんな大きな竹を正確な角度で、一発で切れるはずがありません。
私はノコギリで切って、切り口をカンナなどできれいにする方法にしました。
そして、完全な決まりごとではないようですが、切り口に「節目」が出るようにします。年の節目を表すのだそうです。
三本の竹を立てたあとは、松などを体裁良く飾り付け、出来上がった門松を玄関の両脇に置き、新年を迎えます。
門松は玄関先を清め、悪い鬼や邪気が家に入らないようにして、新年の神様をお招きするものと聞かされていました。
正月に門松を飾る風習は約1000年ほど前の平安時代から伝わるもので、「松は千歳を契り、竹は万代を契る」と言われ、神様が永遠に宿る「依代(よりしろ)」として松と竹の組み合わせが使われるそうです。
門松を29日に立てるのを「九松」(苦待つ)と言って嫌われ、31日は「一夜飾り」で神様を迎えるのに一日だけでは真心がないとされていますので、28日までに立てるようにします。あとは楽しいお正月を「松(待つ)」だけです。
新年を迎え元日から7日までを「松の内」と言い、8日に片付けます。幼い頃、このような数々の日本独特の風習が大好きで、それらをひとつずつ励行することで必ず幸せになれると信じていました。なぜなら大昔からみんなが大切に守ってきたからです。
今も時期になると植木鉢などでミニ門松を作っています。
そこで、12月7日(日)は、山鹿市平小城(平山温泉)活性化協議会主催で私たち夫婦(妻、真知子)と子供たちとミニ門松作りをしました。
3本切りますが、1本はちょっと長くします。
その3本を(長いのを中心にして)紐で縛ります。
竹を埋め込み、まわりに『松』、ナンテン、笹 などを体裁よく埋め込むと出来上がり。
みんながいっしょうけんめい門松を作っている間に一人ずつ交代で似顔絵を描きました。